宅急便の荷物が届いた。
両手に抱えられている発泡スチロールの箱を目にした瞬間、その中身が牡蠣であると察した。
予感は的中!
『三陸牡蠣復興プロジェクト』への参加から2年、岩手県の三陸から牡蠣が届いたのは先月のことだった。
世界三大漁場である三陸沿岸部は東日本大震災で瓦礫の戦場と化した。
全てを失いゼロ以下からのスタートはどれほどの苦難を強いられたかは想像を絶する。
全力で牡蠣の再生から出荷に関わってきた方々の想いと殻付き牡蠣20個、保冷用に敷き詰められた氷の詰まった発泡スチロールの箱をしかとこの手で受け止めた。
被災地の復興を祈ることしかできないもどかしさがあったが、『食べて応援』という形で少しは貢献できただろうか。
牡蠣と一緒に生産者様からの感謝の手紙が同封されていた。
三陸沿岸漁業の復興の証でもあるこの目の前の牡蠣に恥じぬよう今晩全力で調理に挑むことを固く誓い、手紙を握りしめる手に一層力が入るのであった。
つづく。
図の解説:
この図をクリックすると『三陸牡蠣 予約注文』画面に移動するように設定されている。